アクアリウムの基礎知識

底面式フィルターのメリットとデメリット

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底面式フィルターのメリット


底面式フィルターは、底砂をろ材として使用するので、水槽の水の量に対するろ材の量が多く、バクテリアも多く住み着いて強力に濾過を行ってくれます。


底面式フィルターは底砂全てがろ材として働くので生物濾過能力が高い底床の通水性を良くし、嫌気性細菌の発生を抑える底面式フィルターは底砂を通して水を循環させるため、底床内で淀みが発生することが少なく、硫化水素などの有害物質を作り出す嫌気性細菌の発生を抑える効果があります。

コリドラスやドジョウなどの水槽の底で活動することが多く、底砂を掘ったりするような生体は特に、底床内の環境が悪いと病気の発生の原因となることも多いので、底面式フィルターを使用して底砂内の通水性を確保するのは非常に有効です。


外部式フィルターや上部式フィルターなど、濾過能力の高いフィルターを使用する場合も、底面式フィルターを併用することで、サブのフィルターとしてだけでなく底床環境の悪化を防ぐ効果も得られます。

エアリフト方式の底面式フィルターではエアーポンプを使用していますので、排水口付近の水面が揺れたりすることにより、酸素供給効果が期待できます。

底面式フィルターは水槽内に設置するので、水漏れのリスクがほとんどありません。

そのため、外部式フィルターや上部式フィルターに加えて濾過能力だけでなく底床環境を良くする目的で底面式フィルターを設置するのも非常に良いと思います。

底面式フィルターのデメリット


底面式フィルターのみの水槽の場合は、他に物理濾過を担当するフィルターや濾過装置がないので、基本的には水槽で発生するごみは全て底に沈みます。

底に沈んだごみの中に含まれる有機物はバクテリアによって分解され、小さく粉々になっていきますが、あまりに多くのごみが溜まりすぎると底砂内の通水性が悪くなり、濾過能力が低下する可能性があります。

そのため、金魚などのフンの多い魚や大型魚の過密飼育などでは特に、定期的な底砂掃除が必要になります。


底砂掃除はプロホースなどの水換え用ホースを用いて水換え時に底砂内のごみを吸い出せばOKです。

レイアウトや底砂の種類によってはメンテナンスが大変このような水槽では底面式フィルターのメンテナンスは大掛かりになります。

この方法だと、定期的にごみを吸い出せば詰まることはないので、砂利自体は半永久的に使えますし、リセットせずに何年も使用することが可能です。

底面式フィルターのメンテナンス性や長期維持を重視するのであれば、大磯砂のような半永久的に使える底砂を使用したり、底面式フィルターに上部式フィルターや外部式フィルターなど、物理濾過を担当する他のフィルターや濾過装置と組み合わせて使用するのも有効です。


底面式フィルターは水槽立ち上げ時に設置する必要があります。

水草水槽で底面式フィルターを使用することはできなくはないですが、メンテナンスが難しくなったり、飼育水の栄養状態の管理が難しくなります。

底面式フィルターの設置時には、水槽の底砂とフィルター本体の間に隙間が生じないように注意が必要です。隙間があると底砂がフィルター内に詰まってしまい、正常な機能を果たせなくなる恐れがあります。底砂とフィルターをしっかりと接着させるために、適切な方法や工夫を行う必要があります。

また、底面式フィルターの場合は水槽内に設置されるため、水槽全体のレイアウトやデザインにも影響を与えます。フィルターの外観や配置を考慮し、美しい水中景観を構築するための工夫が必要です。

水草水槽で底面式フィルターを使用する場合は、水草の生育に適したフィルターの選択が重要です。水草は栄養を水中から吸収するため、フィルターの性能やフィルタリングの仕組みによって水質や栄養状態が変化します。水草の種類や成長状態に応じて、適切な底面式フィルターを選ぶことが水草水槽の成功につながるでしょう。

総じて言えることは、底面式フィルターは水槽の立ち上げ時に慎重な設置と適切なメンテナンスが必要なフィルタータイプです。魚や水草の健康と水槽の美観を考慮し、適切なフィルターシステムを構築することが豊かな水中世界を楽しむ鍵となるでしょう。

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アクアリスト
小学生の頃から30年以上アクアリウムをしています。 メダカや金魚、熱帯魚や水草水槽、海水魚水槽やサンゴ水槽などの様々なジャンルのアクアリウムの情報をお届けします。 アクアリウム製品の紹介や商品レビューなどもしていきますのでよろしくお願いいたします。
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